党首会談(4)
江戸時代にように
ひとつの体制が260年もつづけば
それは必然的に硬直化し制度疲労をおこし
やがては瓦解します。
ましてや西欧諸国では
産業革命や市民革命が澎湃として沸き起こっているとき、
ひとり日本は鎖国していたのですから、
江戸幕府が黒船の出現に衝撃をうけたことも
肯けるというものです。
鎖国は日本独自の文化を開花させましたが、
世界の潮流からすれば奇異な花ともなりました。
ひと言でいえばそれは箱庭文化です。
完成された支配体制のなかに押しこめられた
日本民族(戦国末期の宣教師の資料などによる)の才能は、
たとえばありふれた大工でも
数十種類の鉋(かんな)や鑿(のみ)や鋸(のこぎり)をあやつって
精密な障子の桟や柱や梁や、
あるいは日曜家具をつくりあげたように、
拡大するよりも集約する方向へ、
微細なものの美しさを創造する方向へむかったのでした。
この伝統は
現在のソニーの小型製品や
トヨタの車などに生きています。
世界の追随を許さないほどの驚くべき技術が
そこに凝縮しているのです。
私はちかごろ思うのです。
幕末の武士たちの立ち振る舞いが
西欧においてたいへん賞賛されたことを。
彼らはおそらくは
お世辞にも上手とはいえない英語をあやつり、
月代を剃り髷を結うという奇異な風体をしていたのですが、
欧米の上流人たちにはたいへん尊敬されたのです。
明治の乃木希典もそうでした。
そこで、
ひとつ提案があるのです。
話題は党首会談からはるかにそれますが、
ちかごろの円高を逆手にとって、
海外の主要大学に
留学生を大量に送り込むというのはいかがでしょうか。
それは面接を重視した留学生試験を課して、
ハーバートロースクールやシアンス・ポなどで、
国家予算を投じて大量の国費留学生に政治を学ばせるのです。
自由に英語仏語をあやつれる才能豊かな若者を
日本に閉じこめておかずに世界へ送り出すのです。
さまざまな支援体制を整備して、
世界政治を先導しうる若者を育てるのです。
いつまでも
世界で発言できない日本の首脳たちを見るにつけ
その必要性を感じます。
そこに大量の国家予算を投じても、
国民に返ってくるものは
はかり知れなく大きいものとなるでしょう。
ちょっと時代錯誤かもしれないけれど、
そうでもしなければ
260年の鎖国の呪縛から解きはなたれることが
できないように思うのです。
(ちょっと急いで書いてます。あしからず。
あしたにつづく)



